ライターの捨て方・処分方法を徹底解説!安全な処分でトラブル回避
使い終わったライター、どう処分していますか?「つい、中身が残ったまま他のごみと一緒に捨ててしまった」そんな経験、誰にでもあるかもしれません。しかし、その何気ない行動が、ごみ収集車や処理施設での火災・爆発事故を引き起こす、重大なリスクをはらんでいることをご存知でしょうか。自分や家族、そして社会インフラを支える作業員の安全を守るためには、ライターの「適切な捨て方」を知ることが不可欠です。
この記事では、ガス抜きといった基本的な準備から、自治体ごとのルール、回収ボックスの探し方、さらには不用品回収業者の活用術まで、あらゆる処分方法を解説。最後まで読めば、ライターの処分に関する不安が軽減され、誰でも安全にライターを処分しやすくなります。
ライターを捨てる前に知っておきたい基本情報

ライターを安全に処分するためには、まずその種類や構造、そして内包する危険性を理解することが第一歩です。何気なく使っているライターも、一歩間違えれば大きな事故の原因になりかねません。ここでは、処分前に知っておきたい基本的な情報を解説します。
ライターの種類と危険性
一般的に家庭で使われるライターは、主に以下の3種類に分けられます。
・使い捨てライター
コンビニや100円ショップで手軽に購入できる、一般的なタイプです。本体はプラスチック製で、内部に液化ブタンガスが充填されています。安価で便利ですが、中身が残ったまま捨てられるケースが多く、事故の原因になりやすいのが特徴です。プラスチック部分にひび割れがあるとガスが漏れる危険もあります。
・注入式ガスライター
ガスを再充填して繰り返し使えるタイプです。金属製で高級感のあるデザインのものも多く、愛用している方もいるでしょう。使い捨てライターと同様に可燃性のガスを使用しているため、処分時の注意点は同じです。
・オイルライター
Zippoに代表される、オイルを燃料とするライターです。本体内部の綿にオイルを染み込ませて使用します。燃料は揮発性の高いオイルであり、ガス同様に引火しやすいため、処分には適切な手順が必要です。
これらのライターに共通する危険性は、内部に残った燃料(ガスやオイル)です。燃料が残ったままごみとして出されると、ごみ収集車の中で他のごみと圧縮された際に着火し、火災や爆発を引き起こす可能性があります。実際に、全国の自治体からライターやスプレー缶が原因とみられる清掃車両の火災が報告されています。多くの自治体でごみ収集車の火災が報告されており、主な発火源としてリチウムイオン電池やスプレー缶、ライターなどが挙げられています。これは決して他人事ではありません。
処分前の必須準備:ガス抜きとオイル抜き
ライターを安全に処分するために、重要な作業が「ガス抜き」と「オイル抜き」です。この作業を怠ると、前述のような事故につながる恐れがあります。必ず、以下の手順を守って中身を空にしてください。
【作業を行う上での共通の注意点】
・必ず火の気のない、風通しの良い屋外で行ってください。
・ガスやオイルのにおいを避けるため、風下で作業しましょう。
・子どもやペットが近づかない場所を選んでください。
【使い捨て・注入式ガスライターのガス抜き手順】
1.操作レバーを押し下げる
ライターの着火レバーを指で押し下げます。「シュー」という音がすれば、ガスが抜けている証拠です。着火しないように、やすりを回す風車(着火ローラー)には触れないように注意してください。
2.レバーを固定する
レバーを押し下げた状態を維持するため、輪ゴムや粘着力の強いテープでレバーを本体に固定します。セロハンテープでは粘着力が弱い場合があるため、ガムテープなどがおすすめです。
3.そのまま放置する
ガスが抜ける音が聞こえなくなるまで、半日〜1日程度放置します。周囲に燃えやすいものがない、安全な場所に置いてください。
4.確認作業
放置後、レバーを固定していたテープや輪ゴムを外し、再度レバーを押してみて「シュー」という音がしないこと、そして着火操作をしても火がつかないことを確認します。これでガス抜きは完了です。
【オイルライターのオイル抜き手順】
1.中身を取り出す
ライターのケースから、中身のインサイドユニット(綿や芯が入っている部分)を引き抜きます。
2.部品を分解する
インサイドユニットの底にあるフェルトパッドと中の綿(コットンボール)をピンセットなどで全て取り出します。
3.乾燥させる
取り出した綿とインサイドユニット本体を、新聞紙などの上に広げ、直射日光の当たらない風通しの良い場所でオイルが完全に揮発するまで乾燥させます。通常、1日程度で乾燥します。
4.確認作業
綿や本体からオイルのにおいがしなくなったら、オイル抜きは完了です。取り出した部品は元の場所に戻さず、それぞれ自治体のルールに従って分別して捨てます。
これらの準備を行うことが、安全なライター処分の基本条件です。
ライターの具体的な処分方法5選

ガス抜きやオイル抜きが完了したら、いよいよライター本体を処分します。処分方法は一つではありません。自治体のごみ収集から専門業者の利用まで、状況に応じた複数の選択肢があります。ここでは、代表的な5つの処分方法を具体的に解説します。
自治体のルールに従って捨てる
一般的で基本的な処分方法は、お住まいの自治体が定めるルールに従ってごみとして出すことです。ただし、ライターの分別区分は自治体によって大きく異なるため、事前の確認が不可欠です。
多くの自治体では、ライターは「燃えないごみ(不燃ごみ)」、「有害ごみ」、「危険ごみ」のいずれかに分類されます。例えば、以下のように対応が分かれています。
・東京都世田谷区
中身を使い切ってから「不燃ごみ」として出します。他の不燃ごみとは別の袋に入れ、「ライター」と表示することが推奨されています。
・大阪府大阪市
中身を必ず使い切ってから、透明または半透明のごみ袋に入れて「普通ごみ」として出します。
・神奈川県横浜市
横浜市では「使い捨てライター」は中身を使い切って「燃やすごみ」として出します。金属製ライター等の扱いは最新の分別辞典でご確認ください。
・北海道札幌市
使い捨てライターは中身を使い切ってから「燃やせないごみ」の指定袋とは別の透明または半透明の袋に入れて出します。
このように、自治体によってルールは様々です。必ずお住まいの市区町村のホームページや、ごみ分別アプリ、配布されるパンフレットなどで「ライター」の項目を確認してください。「〇〇市 ごみ ライター」のように検索すれば、すぐに情報が見つかるはずです。ルールを守り、指定された収集日に、指定された方法で出すことが、安全な収集・処理につながります。
不用品回収業者に依頼する
「大量のライターがあって一つずつガス抜きするのが面倒」「引越しや大掃除で、ライター以外にも処分したいものがたくさんある」といった場合には、不用品回収業者に依頼するのが便利な選択肢です。
不用品回収業者を利用するメリットは多岐にわたります。
・手間の削減
面倒なガス抜き作業を自分で行う必要がなく、そのままの状態で引き取ってもらえる場合があります。
・分別不要
ライターだけでなく、家具や家電、その他の不用品もまとめて回収してもらえます。分別する手間が省け、一度に部屋が片付きます。
・即日対応
思い立ったその日のうちに回収に来てくれる業者も多く、スピーディーに処分できます。
・買取サービス
Zippoなどのブランドライターや、価値のあるアンティークライターの場合、買取してもらえる可能性があります。処分費用が相殺されたり、逆にお金になったりすることもあります。
一方で、費用がかかる点や、業者選びを慎重に行う必要がある点がデメリットです。業者を選ぶ際は、複数の業者から見積もりを取り、料金体系が明確であるかを確認しましょう。また、家庭から出るごみを回収するには、市区町村が発行する「一般廃棄物収集運搬業許可」が不可欠です。多くの不用品回収業者が持つ「産業廃棄物収集運搬業許可」だけでは家庭ごみを回収できないため、注意が必要です。許可を持たない違法業者に依頼すると、高額請求や不法投棄といったトラブルに巻き込まれるリスクがあるため、必ず自治体の許可を得ているか、業者のウェブサイトや見積もり時に確認しましょう。
欲しい人に譲るという選択肢
まだ使えるライターや、デザイン性の高いブランドライター、コレクションしていたZippoなどは、ごみとして捨ててしまうのはもったいないかもしれません。そうした場合、欲しい人に譲るという方法も考えられます。
友人や知人に喫煙者がいれば、声をかけてみるのが一番手軽です。また、フリマアプリやネットオークションに出品することも可能です。ただし、出品する際には注意が必要です。多くのプラットフォームでは、安全上の理由から、ガスやオイルが入ったままのライターの発送を禁止しています。必ずガス抜き・オイル抜きを完全に行い、その旨を商品説明に明記した上で出品しましょう。発送方法も、各配送サービスの規定をよく確認する必要があります。日本郵便では可燃性ガス等の危険物は引受不可です。
ライターと一緒に処分したい不用品
ライターを処分するタイミングで、関連する喫煙グッズも一緒に片付けたいと考える方も多いでしょう。それぞれのアイテムの適切な処分方法を簡潔にご紹介します。
・灰皿
素材によって分別が変わります。ガラス製や陶器製のものは「燃えないごみ」や「陶器・ガラスごみ」、金属製のものは「小さな金属類」、プラスチック製のものは「燃やすごみ」や「プラスチックごみ」など、自治体のルールに従ってください。
・携帯灰皿
こちらも素材に応じて分別します。ビニールやプラスチック製のものは「燃やすごみ」、金属製のものは「小さな金属類」が一般的です。
・電子たばこ・加熱式たばこ
本体は充電式の電池を含んでおり、これは「小型家電リサイクル法」の対象品目です。そのため、多くの自治体で「小型家電」として特別な回収ルートが設けられています。公共施設や家電量販店に設置されている小型家電回収ボックスを利用するのが適切な処分方法です。リチウムイオン電池は強い衝撃や圧力で発火する危険性が高いため、一般ごみとして捨てるのは避けてください。
・たばこの吸い殻
火が完全に消えていることを確認し、水で湿らせてから「燃やすごみ」として出します。火種が残っていると、ごみ袋の中で発火する危険があります。
これらの不用品も、不用品回収業者に依頼すればライターと一緒にまとめて処分できます。
処分方法の比較と費用
ここまで紹介した複数の処分方法。どれが自分にとって最適なのかを判断するために、それぞれのメリット・デメリット、そしてかかる費用を比較してみましょう。自分の状況(ライターの量、かけられる手間や時間、予算など)と照らし合わせて、選びやすい方法を選んでください。
各処分方法のメリット・デメリット
各処分方法の特徴を、費用、手間、安全性、利便性の観点から以下のとおり整理します。
【自治体のごみ収集】
・メリット:費用がほぼかからない(無料またはごみ袋代のみ)/処分方法が明確で安心
・デメリット:ガス抜き・オイル抜きが必須/分別ルールが自治体ごとに異なり確認が必要/収集日は指定制
【回収ボックス】
・メリット:無料で処分できる/手軽で安全性が高い
・デメリット:ガス抜き・オイル抜きが必須/設置場所が限られる/大量処分には不向き
【不用品回収業者】
・メリット:ガス抜き不要で引き取り可の場合あり/他の不用品もまとめて処分/日時指定・即日対応の可能性/買取の可能性
・デメリット:費用がかかる/業者選びに注意
【譲渡(フリマアプリなど)】
・メリット:収益になる可能性/リユースできる
・デメリット:ガス抜き・オイル抜きが必須/出品・梱包・発送の手間/必ず売れるとは限らない
このように、費用をかけたくないなら自治体のごみ収集や回収ボックス、手間を省きたい・他にも捨てたいものがあるなら不用品回収業者、価値のあるライターなら譲渡、というように、優先順位によって選ぶ方法は変わってきます。
処分にかかる費用相場
次に、それぞれの方法で具体的にどのくらいの費用がかかるのかを見ていきましょう。
【自治体のごみ収集】
費用は基本的に無料です。ただし、指定のごみ袋が必要な自治体の場合は、ごみ袋代(1枚あたり数円〜数十円)がかかります。
【回収ボックス】
無料で利用できます。費用は一切かかりません。
【不用品回収業者】
料金体系は業者によって様々ですが、一般的には以下のようになっています。
・基本料金+品目別料金
3,000円〜5,000円程度の基本料金に、回収する品目ごとの料金が加算される方式です。ライター数個だけだと割高になる可能性があります。
・パック料金
軽トラック積み放題で10,000円〜20,000円程度など、トラックのサイズに応じた定額料金です。ライター以外にも処分したい不用品が多数ある場合にお得です。
見積もりは無料の業者がほとんどなので、まずは相談してみることをお勧めします。
【譲渡(フリマアプリなど)】
処分費用はかからず、逆に売上金が手に入ります。ただし、販売価格の10%程度の販売手数料と、送料(数百円〜)が売上から差し引かれます。
費用面だけで見れば自治体のサービスが優れていますが、時間や手間もコストと捉え、総合的に判断することが大切です。
ライター処分に関するよくある質問

ライターの処分について、多くの方が抱く疑問や不安をQ&A形式でまとめました。ここで疑問点を解消し、安心して処分に臨みましょう。
Q1. ガス抜きは必ず必要ですか?面倒なのでそのまま捨ててはいけませんか?
A1. はい、必ず必要です。ガスやオイルが残ったままのライターを捨てることは、避けてください。ごみ収集車や処理施設内での火災・爆発事故の原因となり、作業員の安全を損なうおそれがあります。安全のため、この記事で紹介した手順に従って、必ず中身を空にしてから処分してください。
Q2. 中身が残っているライターはどうしても捨てられませんか?
A2. 自治体のごみ収集や回収ボックスを利用する場合は、中身が残った状態では捨てられません。必ずガス抜き・オイル抜きを行ってください。どうしても自分で作業するのが難しい、あるいは怖いという場合は、不用品回収業者に相談することをおすすめします。業者によっては、中身が残ったままでも回収してくれる場合があります。ただし、対応可能かどうかは業者によるため、事前に必ず確認が必要です。
Q3. 大量のライターを処分したい場合はどうすればいいですか?
A3. 収集していたライターなど、一度に大量に処分したい場合は、不用品回収業者への依頼が効率的で安全です。一つひとつガス抜きをする手間が省け、他の不用品もあれば一緒に回収してもらえます。自治体のごみ収集では、一度に大量のごみを出すと回収してもらえない場合があるため、この点でも業者に依頼するメリットは大きいでしょう。
Q4. ライターの回収ボックスはどこにありますか?近所で見つかりません。
A4. ライターの回収ボックスは、全ての自治体や店舗に設置されているわけではありません。まずは、お住まいの市区町村の役所のホームページで「ライター 回収」などのキーワードで検索するか、ごみ担当の部署に電話で問い合わせてみてください。設置場所の一覧が公開されている場合があります。もし近所で見つからない場合は、無理に探さず、自治体のルールに従ってごみとして出すか、他の処分方法を検討しましょう。
Q5. 壊れて火がつかないライターもガス抜きは必要ですか?
A5. はい、必要です。着火装置が壊れて火がつかないだけで、内部に可燃性のガスやオイルが残っている可能性は十分にあります。外から見て中身が空に見えても、ガスは気体なので見えません。火がつかないからといって安全とは限りませんので、必ずガス抜き・オイル抜きの作業を行ってから処分してください。
まとめ
この記事では、ライターの安全な捨て方について、処分前の準備から具体的な方法、費用の比較、よくある質問まで解説してきました。最後に、記事全体の要点を振り返り、安全な処分の重要性を再確認しましょう。
安全なライター処分で環境と暮らしを守ろう
ライターの処分における重要なポイントは、「中身を空にしてから捨てることが推奨されています」ということです。使い捨てライターやガスライターはガスを抜き、オイルライターはオイルを完全に揮発させる。この一手間が、ごみ収集作業員の安全を守り、処理施設での火災事故を防ぎ、私たちの暮らしの安全を維持することに直結します。
処分方法は、あなたの状況に合わせて選ぶことができます。
・費用をかけずに手軽に捨てたいなら、自治体のルールを確認してごみとして出すか、近くの回収ボックスを利用するのが適しています。
・大量にある、ガス抜きが面倒、他にも不用品があるという場合は、不用品回収業者に依頼するのが効率的で手間を抑えやすい方法です。
・まだ使える価値のあるライターであれば、フリマアプリなどを通じて必要としている人に譲るという選択肢も環境に優しく、有効です。
どの方法を選ぶにしても、根底にあるのは「安全への配慮」と「ルールを守る姿勢」です。たった一つのライターが、事故の引き金になり得るということを忘れないでください。
この記事を参考に、今日からライターの適切な処分を実践してください。あなた一人の行動が、地域社会全体の安全と、クリーンな環境を守るための一歩となります。ライターの処分に迷ったら、またこの記事を読み返してみてください。基本的な知識が、あなたとあなたの周りの人々を守る力になるはずです。
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(本記事は2025年9月時点の情報に基づき記載しております)

