加熱式たばことは?電子たばことの違いやニコチン・タールについて解説

近年さまざまな種類の製品が発売されている「加熱式たばこ」について、どのくらいご存知でしょうか? この記事では、加熱式たばこの基礎知識や電子たばことの違い、ニコチンやタール値が紙巻たばことどう違うかなど、加熱式たばこについて徹底解説します。

加熱式たばことは?

最近よく聞く「加熱式たばこ」という言葉ですが、実際にどんなものなのか、従来の紙巻たばこと何が違うのか、正しく説明できる人は意外に少ないかもしれません。まずは加熱式たばこの概要について解説します。

加熱式たばことは何か

加熱式たばことは、たばこ葉を燃焼させるのではなく、専用機器等を用いて加熱することで、蒸気(たばこベイパー)を発生させるものです。

従来の紙巻たばこ(シガレット)がたばこ葉やたばこ葉を用いた加工品に火をつける(=燃焼させる)ことで燃焼煙を発生させる一方、加熱式たばこは火をつけることなく加熱によって「蒸気(たばこベイパー)」を発生させています。これが加熱式たばこと紙巻たばこの大きな相違点になります。

加熱式たばこの種類

上述のとおり、加熱式たばこは専用機器(デバイス)による加熱で蒸気(たばこベイパー)を発生させており、使用するデバイスによってたばこ葉を加熱する温度も異なります。

加熱式たばこには大きく分けて、たばこ葉を高温で加熱する「高温加熱型」タイプと、低温で加熱する「低温加熱型」タイプの2種類があります。それぞれの仕組みについて詳しく見ていきましょう。

高温加熱型の加熱式たばこの仕組み

高温加熱型の加熱式たばこは、主にたばこ葉を使用したスティック等をヒーターで直接加熱することで、蒸気(たばこベイパー)を発生させる仕組みのものがあります。

高温加熱型の加熱式たばこの例としては、Ploom X(プルーム・エックス)が挙げられます。

【最新加熱式たばこ】Ploom X(プルーム・エックス)

低温加熱型の加熱式たばこの仕組み

低温加熱型の加熱式たばこは主に、たばこ葉を直接加熱せずに、液体(リキッド)を加熱・霧化して蒸気を発生させ、その蒸気をたばこ葉に通過させるという仕組みのものがあります。

低温加熱型の加熱式たばこの具体例としては、Ploom TECH+(プルーム・テック・プラス)や、Ploom TECH(プルーム・テック)などが挙げられます。

【おうちでプルーム】Ploom TECH+(プルーム・テック・プラス)、Ploom TECH(プルーム・テック)

いずれのタイプも、加熱用のデバイスと専用のたばこ製品が必要となり、たばこ葉を直接加熱しないタイプ(低温加熱型)には、それらに加えて蒸気を発生させる液体(リキッド)が必要となります。

加熱式たばこと電子たばこの違い

ここまで加熱式たばこについて解説してきましたが、加熱式たばこと混同されがちなものに「電子たばこ」があります。ここからは、加熱式たばこと電子たばこの違いについて見ていきましょう。

たばこ葉を使っているか否かが違う

まず、加熱式たばこは、「たばこ葉を使用している」という点において電子たばこと大きく異なります。加熱式たばこは、先述の通り、たばこ葉が用いられていることが大きな特徴として挙げられます。

一方、電子たばこと呼ばれる製品の場合、たばこ葉は使用していません。電子たばこは、装置内もしくは専用カートリッジ内の液体(リキッド)を電気加熱することで発生する蒸気(ベイパー)を吸入する製品です。

加熱式たばこと電子たばこの最大の違いは「たばこ葉の使用の有無」といえます。

日本国内での扱いも違う

また、加熱式たばこと電子たばこは、日本国内における法律上の扱いにも違いがあります。

加熱式たばこのスティックやリキッド・カプセルは、たばこ葉を使用しているため「たばこ製品」として販売されており、加熱用の専用デバイスなどは「たばこ用具」として販売されています。

一方、電子たばこは、たばこ葉を使用していないため「たばこ製品」としては扱われておらず、ニコチンを含むリキッドは「医薬品」そして吸入用のデバイスは「医療機器」として販売されています。

混同されがちな「加熱式たばこ」と「電子たばこ」ですが、実態には大きな違いがあることがお分かりいただけたでしょうか。

加熱式たばこのニコチン・タール含有量について

紙巻たばこの煙には、「ニコチン」や「タール」が含有されており、パッケージ等にも表示があります。では、加熱式たばこの蒸気(たばこベイパー)中のニコチンやタールの含有量はどのようになっているのでしょうか。

加熱式たばこと紙巻たばこのベイパー中または煙中ニコチン含有量の違い

加熱式たばこは、吸いかたや回数が紙巻たばことは異なることが想定されます。また、加熱式たばこは火を使わないという製品特徴もあり、発生するニコチン量を紙巻たばこと比較することは困難です。

加熱式たばこと紙巻たばこのベイパー中または煙中タール含有量の違い

加熱式たばこは火を使用せず、たばこ葉を燃やさないという製品特徴から、燃焼によるタールは発生しません。しかし、タールに関してもニコチン同様、加熱式たばこと紙巻たばこの喫煙様態・製品特徴の違いから、紙巻たばこと比較することはできません。

このように、加熱式たばこのニコチン・タール含有量については、従来の紙巻たばことは一概に比較できないというのが実情です 。

知っておきたい加熱式たばこのこと

今回の記事では、加熱式たばこについて解説してきました。 普段加熱式たばこを吸っているという人でも、意外に知らないことが多かったのではないでしょうか。 まだまだ新しい製品である加熱式たばこについて、正しく知るための一助になれば幸いです。

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