ライターの捨て方とガス抜き方法!自治体ごとの分別ルールも解説
- ・ライター処分の基本 ガス抜きが重要
- ・ライターのガス抜きはなぜ必要?
- ・使い捨てライターのガス抜き方法
- ・注入式ガスライターのガス抜き方法
- ・オイルライターのオイル抜きは非推奨
- ・ガス抜き作業を行う際の注意点と危険性
- ・自治体ごとのライター分別ルールを確認
- ・お住まいの地域の分別ルールを調べる方法
- ・一般的なライターの分別区分と出し方
- ・自治体ごとの具体的な分別例
- ・こんな時はどうする?特殊なライターや大量処分の方法
- ・大量にライターを処分したい場合
- ・不用品回収業者を利用するメリット
- ・事業用ライターの処分方法
- ・ガス抜きが不安な場合や不明点がある時の相談先
- ・自治体の清掃担当部署に問い合わせる
- ・不用品回収業者への相談も検討
- ・まとめ
- ・出典・参考情報
- ・ 「たばこの2個持ち」は、新しいスタンダードへ
使い終わったライター、何気なくゴミ箱に捨てていませんか?実はその一本が、ごみ収集車や処理施設での火災事故につながる可能性があります。この記事では、誰でも安全にライターを処分するための「ガス抜き」の一般的に推奨される手順から、お住まいの自治体ルールに合わせた分別方法まで、専門家の知見と公的機関の情報を基に幅広く解説します。最後まで読めば、火災リスクを未然に防ぎ、地域社会の安全に配慮しつつ、いざという時に迷わず行動できる知識が身につきます。
ライター処分の基本 ガス抜きが重要

ライターのガス抜きはなぜ必要?
使い捨てライターに残った液化ブタンは常温でも気化しやすく、わずかな摩擦火花でも着火する可能性があります。ガスを抜かずにごみに出すと、収集車内で圧縮された際にガスが漏れ、金属部品の衝突火花などで引火し、急激に燃焼する場合があります。東京消防庁の公表でもごみ収集車火災は発生しており、令和5年(2023年)は41件(速報値)で、発火源としてライター3件やエアゾール缶等7件などが含まれています。地方公共団体のルールを確認して適切に処分することが重要です。 (出典:東京消防庁防災情報)
また、スプレー缶等の不適切な廃棄が火災・事故につながることを繰り返し注意喚起しています。 (出典:消費者庁)
使い捨てライターのガス抜き方法
使い捨てライターは内部に圧力弁とガスを吸収する綿があり、弁を開放してガスを大気に放散させるのが基本です。必ず屋外のコンクリート床など、風通しが良く火の気のない場所を選び、以下の手順で行ってください。自治体やメーカーの指示がある場合はそれに従ってください。
1.精密ドライバーやクリップを伸ばしたものなど、先端が細く硬いもので火口レバーを押し下げた状態でテープで固定し、着火しないようにします。
2.火口を下向きにし、先の細いドライバーなどでガス注入口のピンを軽く押し込みます。
3.「シュー」という音が聞こえ、ガスが抜けていきます。音が消えるまで放置します。
4.ライターを振って液体が残っていないか確認します。念のため、石けん水を噴霧して泡立ちが無いかチェックするとより確実です。
ガス抜き後は、中身が見える透明な袋に入れ「ガス抜き済み」と油性ペンで明記すると収集作業員の安全確保につながります。自治体が指定している表示方法がある場合は、その指示に従ってください。
注入式ガスライターのガス抜き方法
注入式ライターはバルブの構造が異なり、内部に残圧調整用のバネを備えるタイプが多いため、少し手順が異なります。専用のガス注入缶用アダプター、または精密マイナスドライバーを用いて、バルブ中心のピンを数回に分けて押し、残圧を少しずつ放散させます。完全にガスが抜けたかは、以下の方法で確認できます。
・炎調整ダイヤルを最大に回しても着火せず、ガス噴出音もしない
・本体をぬるま湯に浸してみて、気泡が出てこない
残ガスが少しでも残っていると、再加圧時に炎が不安定になる原因にもなるため、廃棄前にはできるだけ全量を放出してください。
オイルライターのオイル抜きは非推奨
ジッポー(Zippo)に代表されるオイルライターは、燃料が内部の綿(コットン)に染み込む構造です。この綿から無理にオイルを抜こうとすると、以下のような可能性があります。
・コットンが飛散し、静電気で着火する可能性
・オイルが手や衣服に付着し、引火・延焼リスクが高まる可能性
このため、多くの自治体では「オイルを使い切ってから、蓋を開けたまま自然揮発を待ち、不燃ごみとして出す」方法が推奨されています。例えば東京都世田谷区では、中身を使い切った上で他の不燃ごみとは別の袋に入れて排出するよう呼び掛けています。 (出典:世田谷区役所)
ガス抜き作業を行う際の注意点と危険性
ガス放出時は、気化熱でライターが急冷する「断熱膨張」という現象が起こり、表面温度がマイナスになることもあります。素手で触れると皮膚が張り付き凍傷になる恐れがあるため、厚手の作業手袋を着用してください。消費者庁や東京都の公的サイトでも、スプレー缶等で凍傷になる事故や、廃棄時の火災リスクについて注意喚起があります。ガスは空気より重いため、低所に滞留しやすい点にも注意が必要です。作業は必ず屋外の火気厳禁の場所で行い、作業後も5分以上換気しましょう。 (出典:消費者庁)
自治体ごとのライター分別ルールを確認

お住まいの地域の分別ルールを調べる方法
ライターの分別ルールは自治体によって大きく異なるため、お住まいの地域の公式情報を確認することが最も重要です。スマートフォン用のごみ分別アプリや、自治体公式サイトのキーワード検索を利用すると便利です。例えば、横浜市はごみ分別検索システム「MIctionary(ミクショナリー)」を提供しており、品名を入力するだけで分別区分と出し方が確認できます。 (出典:横浜市役所)
一般的なライターの分別区分と出し方
全国的に多い区分は次の3通りです。なぜ分別が必要かというと、多くの自治体の焼却施設やリサイクル施設では、ライターのような発火性のある危険物を安全に処理する設備が十分でない場合があるためです。
・燃やさないごみ(不燃ごみ):金属部品が多いライターの一般的な分別区分です。
・危険ごみ(有害ごみ):ガス缶やスプレー缶、乾電池などと同じ日に、他のごみとは分けて排出するルールです。
・小さな金属類:缶やびん、ペットボトルなど資源ごみと同じ日に回収される都市型のモデルです(例:横浜市は「小さな金属類」を週1回収集)。
収集頻度は自治体により週1回〜月1回などさまざまです。自治体の指定がある場合はその方法に従ってください。
自治体ごとの具体的な分別例
同じ都道府県内でも市区町村によって区分名や収集日が異なるため、引っ越した際などは必ず最新の公式情報を確認しましょう。
こんな時はどうする?特殊なライターや大量処分の方法

大量にライターを処分したい場合
遺品整理や飲食店の閉店などで、100本単位のライターを一度に処分する場合は、まず自治体の清掃事務所や担当部署に事前相談するのが確実です。例えば大阪市では、多量や大型の品目については申込み(粗大ごみ等)による収集案内が整備されています。無断で集積所に出すのではなく、所管へ相談の上で適切に排出してください。 (出典:大阪市)
不用品回収業者を利用するメリット
ガスが抜けていないライターでも引き取り可能な不用品回収業者もあり、次のような利点が挙げられます。
・面倒なガス抜き作業を代行してもらえるため、作業時間を短縮できる
・引っ越しなどで出た他の不用品と一括で処分できる
・法人の場合、産業廃棄物マニフェストを発行してもらえるため、適正処理の証明ができて安心
事業用ライターの処分方法
飲食店や宿泊施設で景品として提供していたライターなどは、家庭ごみではなく「事業系一般廃棄物」または「産業廃棄物」に分類されます。これらは廃棄物処理法および自治体の指針に基づき、家庭ごみとは異なる適切な処理が求められます。大阪市は事業者に対し、許可を持つ専門業者への処理委託を案内しており、(産業廃棄物の場合)マニフェストの交付が必要です。 (出典:大阪市)
ガス抜きが不安な場合や不明点がある時の相談先
自治体の清掃担当部署に問い合わせる
自分でガス抜きを行うのが不安な場合や、分別方法がどうしても分からない時は、最寄りの清掃事務所や環境局に電話で問い合わせましょう。収集日や分別区分、ガス抜きの具体的な手順などを案内してくれます。世田谷区の公式サイトでは、中身が多量に残っている場合の相談窓口や「穴あけを行わない」旨の注意が掲載されています。 (出典:世田谷区役所)
不用品回収業者への相談も検討
引っ越しが迫っているなど時間的な余裕がないケースでは、出張回収に対応した地域の不用品回収業者に問い合わせるのも一つの手です。多くの場合、電話一本での手配が可能で、ガス抜きから運搬まで一括で委託できます。
まとめ
・ライターの処分はガス抜きの安全確保と自治体ルールの確認が重要。
・作業は屋外・火気厳禁・手袋着用で行い、数分しっかり放散させる。
・処分方法や表示は各自治体の最新案内に従う。大量・事業用途は事前相談や許可業者委託を。
出典・参考情報
・東京消防庁「誤ったごみの分別により火災が発生!」(令和5年のごみ収集車火災:41件〈速報値〉、発火源内訳)
・消費者庁「スプレー缶による事故の注意喚起」/国民生活センター「スプレー缶・カセットボンベの事故防止と廃棄」
・厚生労働省「職場のあんぜんサイト:n-ブタン(ブタン蒸気の危険性・凍傷時の対応等)」
・横浜市「ごみ分別辞典 MIctionary(ミクショナリー)」/「小さな金属類(週1回収集)」
・世田谷区「ごみの出し方(ライター:使い切って別袋、穴あけ不可、相談先の明示)」
・大阪市「粗大ごみ収集の申込み(多量排出時は申込・相談)」/「事業系ごみ適正処理」/環境省「産業廃棄物管理票(マニフェスト)制度」
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(本記事は2025年9月時点の情報に基づき記載しています)

