乾燥機にライターは危険!爆発・火災のリスクと一般的に推奨される対処

洗濯物を乾燥機に放り込む、いつもの家事。しかし、もしそのポケットに使い捨てライターが1本紛れ込んでいたら…?「まさか」と思うような些細な不注意が、実はご家庭を火災の危険に晒す重大なリスクになり得ます。この記事では、乾燥機の中でライターがなぜ爆発するのか、その科学的なメカニズムから、実際に起きた衝撃的な事故事例までを徹底的に解説します。さらに、万が一の緊急対処法や、二度とヒヤリとしないための具体的な予防策もご紹介。あなたと大切な家族の安全を守り、毎日安心して乾燥機を使うための知識を、この記事で手に入れてください。

乾燥機にライターを入れるとどうなる?危険性と影響

ライターが爆発するメカニズム

乾燥機の内部は、運転中におよそ50〜70℃(機種により異なる)の熱風が循環しています。使い捨てライターに充填されている液化ブタンガスは、このような温度環境に晒されると急激に気化し、内部の圧力が異常に高まります。やがてプラスチック製の外装がその圧力に耐えきれなくなり破裂。漏れ出した可燃性ガスが、乾燥機内部のヒーターなどの熱源に触れることで瞬時に引火し、爆発的な燃焼を引き起こすのです。

爆発による具体的な被害 乾燥機本体、衣類、火災など

2023年にスペインのコインランドリーで発生した事故では、ポケットに残されたライターが乾燥中に爆発。その衝撃で店舗の入り口ガラスが吹き飛ぶという衝撃的な映像が報じられました(出典:news.tv-asahi.co.jp)。この事故では、乾燥機本体のドラムが歪み、店内の壁が焼損。幸いにも死傷者はいませんでしたが、店舗や機器に大きな損傷が生じました。

家庭用の乾燥機であっても、爆発すればドラム内部が変形し、高温の火炎に曝されればナイロンやポリエステルといった熱に弱い化学繊維の衣類は溶けたり変形することがあります。最悪の場合、近くにある洗濯カゴやカーテンなどの可燃物に燃え移り、住宅火災へと発展する危険性も十分に考えられます。

ガスライターとオイルライターの違い

ガスライター(液化ブタン等)は加熱で内圧が上昇し、破裂や可燃性ガスの噴出につながるおそれがあります。オイルライターも可燃性蒸気の引火リスクがあるため、いずれも乾燥機に入れないでください。

実際にあった!乾燥機でのライター爆発・火災事例

コインランドリーでの爆発事故例

2023年3月14日、スペイン北西部ア・コルーニャ市のコインランドリーで、稼働中の乾燥機が突如爆発する事故がありました。監視カメラには、利用客が店を出たわずか5秒後に機器が破裂し、一瞬で店内が炎に包まれる様子が記録されていました。海外メディアの報道によると、現地警察は「ズボンのポケットに残されたライターが高温で破裂し、漏れたガスに引火した」と結論づけています(出典:wowkorea.jp)。

よくある疑問を解消

・少しだけなら大丈夫?:いいえ、危険があります。ライターが1本でもあれば、内部のガスは温度上昇によって急激に膨張し、破裂する可能性があります。

・洗濯機で洗うだけなら平気?:水洗い中に破裂する可能性は低いですが、万が一破損した場合、プラスチックの破片がドラムや排水ポンプを傷つけ、故障の原因となることがあります。

・電子たばこや加熱式たばこは?:これらのデバイスにはリチウムイオン電池が内蔵されており、高温環境でリスクが高まるため、ライター同様、絶対に乾燥機に入れてはいけません。

もし乾燥機にライターを入れてしまったら?緊急時の対処法

運転中に気づいた場合の対応

・まず、慌てずに乾燥機の「停止」ボタンを押すか、安全にコンセントから電源プラグを抜いて運転を完全に停止させます。

・万が一の引火に備え、周囲にある他の家電製品の電源を切り、窓を開けるか換気扇を回して換気を行います。

・内部に可燃性ガスが溜まっているおそれがある場合は、無理に扉を開けず、十分に離れて安全を確保し、状況が落ち着くまで待機してください。

運転後に気づいた場合の対応

・ライターの外観に膨張やひび割れなどの変形が無いかを確認し、直接手で触れずに金属製のトングなどで慎重に取り出します。

・衣類にガスやオイルのにおいが残っている場合は、火気のない風通しの良い場所でにおいを飛ばしてから再洗濯し、乾燥は自然乾燥を選びましょう。

爆発・火災が起きてしまった場合の行動

・炎がまだ小さい場合は、住宅用のABC粉末消火器で初期消火を試みます。乾燥機の開口部から、炎の根元を狙って水平に噴射します。

・炎が天井に届くほど大きくなった場合は、自力での消火は危険です。すぐに消火活動をやめ、家族や周囲の人を安全な場所へ避難させ、119番通報してください。

・ガス乾燥機の場合は、可能であればガスの元栓を閉めますが、火の勢いが強い時は無理に近づかず、避難を最優先してください。

二度と繰り返さない!ライターの入れ忘れを防ぐ予防策

洗濯前のポケット確認を習慣化する

・洗濯物を洗濯カゴや洗濯機に入れる前に、一枚一枚すべての衣類のポケットを裏返して中身を確認する「ポケット裏返しチェック」を習慣にしましょう。

・「ライター確認!」「ポケットOK!」など、家族全員で使えるチェックリストを洗濯機の前に貼り、指差し確認するのも効果的です。

ライターの安全な保管場所

・喫煙者の方は、玄関の棚やリビングの決まった場所など、衣類とは離れた定位置にライター専用のトレーや置き場所を設けましょう。

・小さなお子さんがいるご家庭では、チャイルドロック機能付きのケースに保管するなどの対策も有効です。

・また、使い捨てライターの着火レバーが戻りきらずに火が点いたままになる「残り火」による事故も報告されています。使用後は必ず火が完全に消えていることを目で見て確認する習慣をつけましょう。

コインランドリー利用時の注意点

・洗濯を開始する前に、もう一度ポケットに異物がないかを確認しましょう。友人や家族と一緒に利用する場合は、お互いにチェックし合うと忘れにくくなります。

・多くの店舗で「ライター等の危険物持ち込み禁止」などの掲示があります。 利用前には必ず目を通しましょう。

・乾燥中は可能な限り店内で待機し、長時間その場を離れないようにしましょう。万が一、異音や焦げたにおいを感じた場合は、すぐに運転を停止し、店舗の緊急連絡先へ連絡してください。

乾燥機利用時のその他の注意点

ライター以外の危険物 スプレー缶、電池など

・スプレー缶(LPガス等):加熱で缶内圧が上昇し破裂のおそれ

・乾電池/モバイルバッテリー:ショートや熱暴走で発火のおそれ

・マッチ等:摩擦や加熱で発火のおそれ

乾燥機の定期的なメンテナンスの重要性

ライターなどの異物混入だけでなく、乾燥機自体のメンテナンス不足も火災の大きな原因となります。 その主な原因の一つが、フィルターや排気ダクトに溜まったホコリ(リント)への着火です。

・フィルター清掃 乾燥運転を1回行うごとに、フィルターに溜まったホコリをブラシなどで必ず取り除きましょう。

・ダクトの点検 排気ダクトがホコリで詰まったり、折れ曲がったりしていないか定期的に確認し、年に一度は専門業者による点検を受けることが推奨されます。

・アルミ製の蛇腹ダクトはホコリが溜まりやすく破損しやすいため、可能であれば金属製の硬質ダクトに交換すると、より安全性が高まります。

便利な乾燥機を安全に使い続けるためには、洗濯前のポケット確認という「ひと手間」を習慣にすること、そして定期的なメンテナンスを怠らないことが何よりも重要です。この記事で紹介した知識を活かし、ライターをはじめとする危険物を乾燥機に入れないよう徹底することで、あなたと家族の暮らしを火災のリスクから守りましょう。


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(本記事は2025年9月時点の情報に基づき記載しています)

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