花火を安全に愉しむ!ライター選びから使い方・処分方法まで

夏の夜空を彩る花火は、家族や友人との大切な思い出になります。火を扱うからこそ、安全への配慮を忘れずに、準備を万全にしてそのひとときを迎えたいものです。

この記事では、花火に適したライターの選び方から、安全な着火方法、必要な準備物、そして使用後の適切な処分方法まで、安心して花火を愉しむためのポイントを解説します。

どんなライターを選べば花火を安全に愉しめる?

花火に火をつけるライターには様々な種類がありますが、どれを選べば安全で使いやすいのでしょうか。ここでは、花火に適したライターの種類や選ぶ際のポイントを解説します。

花火に最適なライターの種類と選び方のポイント

花火の着火に使われるライターは、主に3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴を知り、状況に合った安全な道具を選びましょう。

【ライターの主な種類】

・ロングノズルタイプ

先端が長いため手元と炎の距離が十分に確保でき、ガス式で着火がスムーズです。屋外で風を受けても火が消えにくい構造のものが多いのが特徴です。

・使い切りガスライター

コンビニなどで手軽に入手でき、軽量で持ち運びやすいです。価格が手頃な反面、炎が短く火元に顔が近づきやすい点には注意が必要です。

・オイルライター

デザイン性が高く、芯が太いため一度着火すると炎が大きめで安定します。ただし、オイルの補充やメンテナンスが必要で、特有のにおいが気になる場合もあります。

【安全に使えるライターを選ぶポイント】

・炎の長さと調整機能

ノズルが長いほど手元が熱くなりにくく、炎の大きさを調整できる機能があれば、点火直後に炎が大きくなりすぎるリスクを軽減できます。

・着火方式

ボタンを押すだけで点火できるタイプは、少ない力で操作できます。雨や汗で手が濡れていても滑りにくい設計のものを選ぶと、より安全性が高まります。

・安全装置

お子様の誤操作を防ぐチャイルドロック機能や、消し忘れによるトラブルを避けられる自動消火機能があると安心です。

・耐風性能

風の強い海辺や河川敷で花火をする場合は、炎が横に流れにくい耐風性能のあるタイプが便利です。

【特におすすめのライタータイプ】

・火口が回転するロングガスタイプ

炎の向きを自由に変えられるため、地面に置く噴出花火にも、吊り下げて使う花火にも対応しやすいです。指先から炎までの距離を十分に確保できるため、やけどのリスクを減らせます。

・ジェットバーナー式の耐風ライター

高圧ガスでジェット状の炎が出るタイプです。強風下でも火が消えにくく、キャンプなど他のアウトドア活動でも兼用できます。ボタンを離すとすぐに火が消える機能が付いているものもあります。

・金属ボディのオイルライター

適度な重さがあり、手に馴染みやすいクラシックなタイプです。芯が太く安定した炎を保ちやすいため、線香花火のような細い導火線にも着火しやすいでしょう。

これらを総合すると、お子様と一緒に愉しむ場面なら安全性の高いロングノズルタイプ、大人だけで風の強い場所で使うなら耐風性能のあるライターなど、状況に合わせて選ぶことが大切です。

ライター以外に何を用意すればいい?

花火を安全に愉しむためには、ライター以外にもいくつか準備しておきたいものがあります。ここでは、必須のアイテムと、あるとさらに便利になるアイテムを紹介します。

ライター以外に用意すべき必須アイテム

・水を入れたバケツ

使用済みの花火をすぐに消火し、再燃を防ぐために不可欠です。特に火が残りやすい噴出タイプや打ち上げタイプの花火は注意しましょう。

・軍手や耐熱手袋

火の粉や摩擦によるやけどを防ぐための保護具です。

・ゴミ袋

使用済みの花火やパッケージなどを持ち帰るために必要です。遊んだ場所をきれいにして帰るのがマナーです。

・消火用の備え

万が一、衣服や周囲の草木に火が燃え移った場合に備え、消火スプレーや多めの水を用意しておくと安心です。

あると便利なアイテム

・虫よけスプレー

夏場の屋外、特に水辺は蚊などの虫が多いことがあります。

・レジャーシート

地面が濡れていたり汚れていたりしても、荷物を置いたり座ったりする場所を確保できます。

・懐中電灯またはヘッドランプ

暗い中で地面に落ちたものを探す際に役立ちます。両手が空くヘッドランプは、着火作業中の視界確保にも便利です。

花火やライターを安全に使うための注意点は?

事故を防ぎ、安全に花火を愉しむためには、着火時やライターの扱いに注意が必要です。万が一の事態に備えるための対策もあわせて確認しておきましょう。

花火に火をつける際の注意点

・風向きと風速を確認する

横風が強いと花火が倒れたり、火の粉が流されたりする危険があります。風が強い日は中止する判断も大切です。

・一度に一本ずつ点火する

複数本へ同時に火をつけると、炎の制御が難しくなり危険です。

・周囲の人との距離を確保する

花火を愉しむ人や見物する人との距離は、3メートル以上確保しましょう。打ち上げ花火の場合は、さらに距離をとるのが望ましいです。

・顔を火元に近づけない

必ず腕を伸ばし、身体を少し横に向けて点火します。導火線が短い花火は特に注意が必要です。

ライターを安全に扱うためのポイント

・お子様の手が届かない場所に保管する

使用後は必ず、高い棚や鍵付きの箱など、お子様が触れられない場所に保管する習慣をつけましょう。

・高温になる場所に放置しない

夏場の車内など、高温になる場所にライターを放置すると、内部の圧力が上昇して破裂する恐れがあります。

・使用後は火口の熱を確認する

金属部分が高温のままポケットなどに入れると、やけどの原因になることがあります。十分に冷ましてからしまいましょう。

・ガスやオイルの残量を確認する

途中で燃料が切れると、焦ってしまい思わぬ事故につながる可能性があります。事前に残量を確認し、予備を用意しておくと安心です。

万が一の事態に備えるには

・やけどを負った場合

すぐにきれいな流水で10分以上冷やします。範囲が広い場合や痛みが強い場合は、医療機関を受診してください。氷を直接当てるのは避けましょう。

・衣服に火が付いた場合

慌てて走り回ると炎が大きくなります。その場に止まり、地面に倒れて転がるなどして火を消しましょう。

・周囲に燃え移った場合

小さな火であれば、用意しておいたバケツの水や消火スプレーで対応します。火が広がりそうな場合は、迷わず119番通報し、安全な場所へ避難してください。

・ライターが破損した場合

ガスやオイルが漏れている場合は、絶対に火気に近づけず、ビニール袋などで密閉して処分します。においが強い場合は、速やかに屋外の風通しの良い場所へ移動させましょう。

花火とライターの気になる疑問

ここでは、花火やライターに関して多くの人が抱く疑問にお答えします。代用品のことや、お子様との愉しみ方など、気になる点を解消しましょう。

お子様でも安全に使える着火具はある?

小学生以上のお子様であれば、大人が付き添い、ロングノズルタイプのライターを使うのが比較的安全な方法です。さらに安全性を高める工夫として、長い導火線の役割を果たす着火補助具などを使うと、ライターの炎から身体を遠ざけることができます。

ライターのガスが切れたらどうする?

花火の途中でライターが着火しなくなった場合は、無理に操作を続けず、一旦中断しましょう。予備のライターがあればそれに切り替えます。ない場合は、ガス漏れなどがないか安全を確認したうえで、換気の良い場所で燃料を補充してください。異音や異臭がする場合は内部が破損している可能性があるため、使用を中止し、適切に処分しましょう。

服装や場所選びなど、その他の注意点は?

・煙やにおいを抑えたい場合

パッケージに「煙が少ない」などの記載がある花火を選ぶと、衣服や髪ににおいが付きにくくなります。

・安全な服装

火の粉に強い綿素材で、肌の露出が少ない長袖・長ズボンが望ましいです。化学繊維は燃え広がりやすいため、避けた方が良いでしょう。

・花火ができる場所

公園や河川敷などは、自治体によってルールが異なります。事前に公式サイトなどで花火が可能か確認しましょう。許可されている場所でも、夜遅くの利用は騒音トラブルの原因になりやすいため、時間帯への配慮が必要です。

使い終わった花火やライターの処分方法は?

花火を愉しんだ後は、後片付けも安全に行う必要があります。ここでは、使用済みの花火やライターの適切な処分方法について解説します。

使用済み花火の処分方法

使用後の花火は、見た目が冷えていても内部に火種が残っている場合があります。以下の手順で確実に処理しましょう。

・バケツの水に一晩ほど浸ける 内部まで完全に水を行き渡らせ、再燃のリスクをなくします。

・水気を切ってから新聞紙などに包む ゴミ袋の中で水が漏れるのを防ぎます。

・自治体のルールに従って分別する 「燃やすごみ」に分類されることが多いですが、自治体によっては異なる場合があるため、事前に分別区分を確認しましょう。

使い切りライターの処分方法

使い切りライターには可燃性ガスが残っていることがあります。処分手順を誤るとごみ収集車内での火災の原因にもなるため、次の手順を守ってください。

・ガスを完全に抜く

屋外の風通しの良い場所で、着火レバーを押し下げてガスを放出します。輪ゴムやテープでレバーを固定すると作業しやすくなります。

・ガスが抜けたか確認する

ライターを振って「シャカシャカ」という音がしなくなれば、ガスが抜けた目安です。

・自治体のルールに従って処分する

ガスを抜いた後は、自治体の指定どおり「危険ごみ」や「不燃ごみ」などに分類して捨てます。

燃料を補充できるライターの処分方法

燃料を補充できるタイプのライターは、長く使うのが基本ですが、破損などでやむを得ず廃棄する場合は、使い切りライターと同様に燃料を完全に抜いてから処分します。オイルライターの場合は、中の綿などに染み込んだオイルをキッチンペーパーなどで吸い取り、乾かしてから本体と分別して捨てましょう。金属製の本体は、自治体のルールに従って資源ごみなどに出します。

安全に花火を愉しむためには、ライター選びから準備、着火時の注意点、そして後片付けまで、一連の流れを理解しておくことが大切です。特に火を扱うライターは、その種類や特徴を知り、状況に合わせて適切に選ぶことが事故防止の第一歩となります。この記事で紹介したポイントを参考に、家族や友人と安心して夏の夜の思い出を作ってください。


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(本記事は2025年9月時点の情報に基づき記載しています)

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