ライターのガス抜き方法とは。ガス抜きできない場合対処法も含めて徹底解説

ライターをごみとして処分する際は、正しい方法でガス抜きをする必要があります。ライターの種類によってガス抜きの方法は変わってくるため、よく確認して実践しましょう。

今回は、ライターの種類ごとのガス抜き方法や、壊れたライターのガス抜きのしかたについてご紹介します。
実際にライターを処分する際には、必ず各自治体のルールを確認して正しく廃棄しましょう。

"めんどうくさい"が理由でガス抜きをしないライターの捨て方はNG

ライターをごみとして処分する時、ガス抜きが面倒だと感じる方は多いでしょう。しかし、ガス抜きをせずにごみ袋に入れてしまうと、ごみ収集車の火災につながるなど大きな事故につながる可能性があります。

「大丈夫だろう」と勝手な判断で、正しい処理をしないままライターを処分するのは絶対にやめましょう。
日頃からガス抜きをきちんとしているという方も、今一度正しい方法をおさらいして、本当に適切に処理できているのか確認することをおすすめします。

ライターのガス抜きは、ライターの種類によって適切な方法が変わります。また、点火レバーの部分が壊れるなどの理由で、一般的な処理ができないといった事態もよく起こります。

このあと、ライターの種類ごとに正しいガス抜きの方法を解説し、破損によってガス抜きできない場合の対処法もあわせてご紹介していきます。ぜひ、今一度ご確認いただき、安全にライターの処分ができるよう準備していきましょう。

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ライターの種類にはどんなものがある？着火の仕組みや燃料別に紹介

使い捨てライター（100円ライター、チャッカマンタイプなど）のガス抜き方法

100円ライターなど、チャッカマンなど、使い捨てライターは燃料を自分で補充することができません。そのため、燃料切れを起こしたらまた新たなものを用意する必要があります。
価格がリーズナブルで、コンピニ等でも販売されていることから、手軽さが魅力と言えるでしょう。

使い捨てライターを安全に処分するためには、適切な方法でガスを抜くことが重要です。粘着テープ（セロハンテープなど）や輪ゴム、爪楊枝を使ってレバーを固定する方法もあり、ガスを放出させる手段として一部の自治体のサイトでも紹介されています。
ただし、火の気のない風通しの良い屋外で行い、ガスを吸い込まないよう十分注意することが必要です。

また、操作レバーが壊れている場合など、通常の方法でガス抜きができないときは、濡れタオルで包んでからハンマー（カナヅチ、トンカチ）で叩く方法が一部の自治体で推奨されています。

ただし、そのまま叩くと摩擦で引火する恐れがあるため、必ず十分に濡らしたタオルで包んで作業することが重要です。誤ったガス抜き方法を試すと、ケガや火災につながる恐れがあるため注意しましょう。

安全にガスを抜くには、ガス抜きグッズを活用するのもおすすめです。たとえば、100円ライターのガス抜き器具「nuku（ヌーク）」は、ライターをセットするだけで簡単かつ確実にガスを排出できるため、手作業よりも短時間で安全に処理することができて効率的です。

出典：使い捨てライターの捨て方にご注意 | 大分県中津市
出典：使い捨てライターなどはガス抜きをしてから捨てましょう／相馬市公式
出典：使い捨てライターの処分について | 瑞穂町
出典：長岡市の若者が100円ライターのガス抜き器具「nuku（ヌーク）」を開発。アイデアを3Dプリンターで具体化。 | にいがたレポ

100円ライターのガス抜き方法

100円ライターの簡単なガス抜きの手順は、以下のとおりです。

・火の気のない、風通しの良い屋外に移動する
・輪ゴムやガムテープを用意する
・点火レバーを押し、着火したらレバーを押したまますぐに吹き消す
・点火レバーを押し続けるか、輪ゴム・ガムテープで固定しガスが抜けるまで待つ
・「シュー」という音が聞こえなったことを確認する
・念のため着火操作をして火がつかないことを確認する

ライターのガス抜き作業は、必ず火の気のない場所で行いましょう。ガスコンロの近くなどで行うと、引火事故につながる恐れがあり危険です。

また、風通しの良い場所で行うのは大事なポイントですが、風下に立たないようにして、吸い込まないように注意しましょう。

ガスの抜ける様子は「シュー」という音で確認できますが、もし音が聞こえない場合は炎調節レバーを最大限プラス方向に動かしましょう。

出典：一般社団法人日本喫煙具協会 ディスポーザブルライターのガスの抜き方

多目的ライター（チャッカマンタイプなど）のガス抜き方法

不要になった多目的ライターを安全に廃棄するために、適切なガス抜き方法を解説します。作業前に必ず注意点を確認し、安全な環境で実施してください。

多目的ライター（チャッカマンタイプなど）は、基本的にはガスがなくなったら捨てるように設計されていますが、一部のモデルは再充填可能です。その場合は、市販のライター用ガス（ブタンガス）を購入し、注入口から補充することで再利用できます。補充できるかどうかは、本体の裏面や説明書に記載されていることが多いです。

事前の注意事項
1. ガスを使い切ってから処分するのが基本です。
2. 自治体のルールを確認し、適切に廃棄してください。
3. 作業は屋外で実施し、火気や可燃物がない場所を選びましょう。
4. ガスを吸い込まないよう注意し、風上に立つようにしてください。
5. 子どもが近づかないように、適切に管理しましょう。

ここでは代表的な多目的ライターとして、チャッカマンの簡単なガス抜き方法を解説します。

① 安全な作業環境を確保する
・屋外で、火の気がなく、風通しの良い場所を選ぶ
・静電気が発生しないよう、服装にも注意する
② 着火レバーを押し続ける
・ライターを点火し、すぐに火を吹き消す
・火が消えた状態で、レバーを押し続ける
③ レバーを固定する
・粘着テープや輪ゴムで着火レバーを固定し、ガスを放出させる
・レバーが戻らないよう、しっかりと固定する
④ 放置してガスを抜く
・その場を離れ、2時間程度放置する（サイズや気温により変動）
・通行人や子どもが触らないよう注意する
⑤ ガスが抜けたか確認する
・固定したテープや輪ゴムを外し、数回着火操作を試す
・火がつかなければ完了。まだつく場合は手順②からやり直す
⑥ 廃棄する
・自治体の指示に従い、適切に分別して処分する

出典：ライター・多目的ライター（チャッカマンタイプなど）のガス抜き方法 | FAQ | 東海

ガス注入式ライターのガス抜き方法

ガス注入式ライターは、使い捨てではなく、ガスを自分で充填することで繰り返し使える点が特徴です。ガス注入口はライターの底部にあります。

ガス抜きの手順は、以下のとおりです。

・火の気のない、風通しの良い屋外に移動する
・先端の細いドライバー等を用意する
・ガス注入口にドライバー等を指し、押し続ける
・「シュー」という音が聞こえなくなるまで行う
・念のため着火操作をして火がつかないことを確認する

注意点は、使い捨てライターの時と同様です。安全に行うために、必ず火の気のない場所に移動しましょう。

出典：一般社団法人日本喫煙具協会 注入式ガスライターのガスの抜き方

ライター用ガスボンベのガス抜き方法

ガス注入式ライターにガスを充填するために必要なのが、ライター用ガスボンベです。こちらも、処分する際は必ずガス抜きを行いましょう。

ガス抜きの手順は、以下のとおりです。

・火の気のない、風通しの良い屋外に移動する
・ボンベのノズルを下に向け、やや斜めの角度で地面に押し付け、ガスを出す
・「シュー」という音が聞こえなくなるまで続ける

ガスの残量にもよりますが、ガスが噴出しきるまで3分程度かかる場合もあります。はじめは勢いよくガスが噴出し、地面に液状のガスが溜まるように見えますが、すぐに気化するためコンクリートの上などで直に行っても問題ありません。ガスボンベは気化熱によって冷たくなります。

これも、他のライターと同様に、火の気のない場所に移動して安全に行いましょう。

出典：一般社団法人日本喫煙具協会 ライター用ガスボンベの抜き方

オイル式ライターのオイルの抜き方

オイル式ライターの場合は、処分時にオイルを抜く必要があります。オイルの抜き方はライターの種類によって異なるため、ジッポーライターとアンティークライターのオイルの抜き方を覚えておくと良いでしょう。

ジッポーライターの場合のオイルの抜き方

ジッポーライターは、1930年代に商品化された、愛用者の多いライターです。風に強く、きちんとメンテナンスをすれば長期的に使うことができます。

様々な素材で作られていますが、金など高価な素材が使われているものや年代物、珍しいものは高値で取引されることも珍しくありません。また、永久保証がついており、もし壊れてしまっても修理してもらえます。

ガスライターと異なり、オイルライターのオイルの抜き方について省庁や地方自治体から公的な解説は確認できません。もしオイルライターの処分を検討されている方は、各自治体に問い合わせるか、回収業者に処分を依頼すると良いでしょう

アンティークライターの場合のオイルの抜き方

アンティークライターは、歴史ある独特な装飾が施されたライターのことで、着火の仕掛けに工夫が見られることも珍しくありません。骨董品のような価値を持つものもあり、一部のコレクターには高値で取引されることもあります。

処分を考える時は、芯や綿に染み込んだオイルを揮発させる必要があります。実際に愛用していた方はこれらのパーツをメンテナンス時に取り出すこともあるでしょうが、扱いが難しい場合はアンティークライターの修理店に任せているケースもあるでしょう。

アンティークライターの造形は非常に様々で、扱いが難しい、調べてもわかりにくいものも多いです。自分で処分したくても難しい場合は、アンティークライターを取り扱うお店に依頼して中身を取り出してもらうことをおすすめします。

また、アンティークライターは、リサイクルショップ等へ持ち込むのもおすすめです。処分を考えるのであれば、まずは近場の買取専門店やリサイクルショップへ相談してみてはいかがでしょうか。

ライターの操作レバーが壊れて ガス抜きできない場合の対処法

点火レバーが破損しているなどの理由で、ガスが残っていても使うことができないライターの処分は、これまでご紹介した方法でガス抜きをするのが難しいでしょう。ハンマーで叩き割ってガスを抜いたり、ガスがあるまま分解したりといった方法は、引火や爆発の危険がありおすすめできません。

その場合は、お住まいの自治体に問い合わせて、どのように処分したら良いのか聞いてみましょう。場合によっては、ガスが抜けない事情を伝えてそのまま処分場へ持参すれば引き取ってくれる自治体もあります。

また、ライター以外にも処分したい不用品がたくさんある場合は、不要品回収業者に依頼して、ライターも一緒に引き取ってもらうという方法もあります。

ライターの捨て方は自治体の処分方法に従う

ガス抜きが終わったライターは、ごみ袋に入れて家庭ごみとして処分することができます。しかし、何ごみになるのかは、自治体によって異なるため注意が必要です。

ライターの場合、燃えるごみ・不燃ごみ・危険ごみ・金属ごみのいずれかに分別されることが多いですが、実際にお住まいの地域での分別方法をきちんと確認しましょう。

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（本記事は2024年10月時点の情報に基づき記載をしております）
（2025年4月17日更新）

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