ジッポー(ZIPPO)ライターとは?ジッポーの歴史・使い方・付け方・手入れ方法・捨て方を解説

老若男女に愛されるジッポーとは、1932年にアメリカで誕生し、高い耐久性と洗練されたデザインで世界中の愛好者に支持されているオイルライターです。独自の耐風設計や永久保証制度を備え、アウトドアや日常使用にも適しています。本記事では、ジッポーライターの歴史・使い方・付け方・手入れ方法・捨て方について詳しく解説します。ジッポーやオイルライターに興味がある方、愛用している方はぜひ参考にしてください。

ジッポーライターとは

ジッポー(ZIPPO)はジッポーライターとも呼ばれる、1932年に創業したアメリカのオイルライターメーカー「ZIPPO社」が生産しているオイルライターの商標です。1933年に初めて商品化されて以来、その基本構造はほとんど変わらず、現在もアメリカ・ペンシルバニア州ブラッドフォードで製造が続けられています。

ジッポーライターは、耐久性・機能性・デザイン性に優れたライターとして世界中で愛されており、喫煙具としてだけでなく、コレクションアイテムやアウトドアツールとしても人気があります。

ジッポーライターの歴史

1930年代:ジッポーライターの誕生と進化
ジッポーの歴史は、ペンシルベニア州でジョージ・G・ブレイズデルがオーストリア製ライターの使いにくさに着目したことから始まりました。1932年、片手で操作できるヒンジ付きのライターを開発し、「Zippo」と命名。1934年に特許申請し、1936年に許可されました。
価格は1ドル95セントで、「壊れたら無料で修理」という当時のライターでは考えられなかった永久保証制度を導入しました。

1940年代:戦時供給とジッポーの成長
1941年、アメリカが第二次世界大戦に参戦すると、ジッポー社は軍用のスチール製ライターの生産へ全面移行しました。軍事市場へ向けた供給によりジッポー社の経営は順調な成長を果たしたと同時に、多くのアメリカ軍人が使用していたことから、アメリカの象徴としての地位を確立しました

1950~1960年代:デザインの進化とジッポーモーメントの誕生
1950年にジッポー社の第二の特許が許諾され、現在の形に近いデザインへ改良されました。1950年代半ばには品質管理の目的で製造年月の刻印が導入されました。これが後にコレクターにとって重要な要素となりました。1956年には女性向けにスリムライターを発売しました。
1960年代にはライター以外の製品展開を開始し、巻尺、キーホルダー、ゴルフ用品、ペン、ポケットフラッシュライトなどを製造しました。

1970~1990年代:事業の発展と新たな展開
1978年、創業者ブレイズデルの後を継ぎ、娘のハリエット・ウィックとサラ・ドーンが経営を引き継ぎました。この時期、ジッポー社は海外市場への展開を進め、事業の拡大を図りました。
1993年には、ナイフメーカーのケース社を傘下に迎え、伝統的な折りたたみナイフやスポーツナイフの製造を加えました。

2000年代~現在:ブランドの進化と世界的な影響力
2002年、ジッポー社はライターの形状に関する図形商標登録を取得し、ブランドの保護を強化しました。2012年には創業80周年を迎え、累計生産数が5億個を超えました。
現在、創業者の孫であるジョージ・B・デュークがオーナーとして経営を統括し、ジッポー社はライターにとどまらず多様な製品を展開しています。ジッポーは映画・音楽・広告などの文化的シーンにも登場し、コレクターアイテムとしても高い人気を誇ります。
また創業以来の生涯保証を維持し続け、耐久性と信頼性において世界的な地位を確立しています。

出典:ZIPPO ジッポーの歴史
<関連記事> ライターの代名詞「ZIPPO(ジッポー)」の歴史を探る。

ジッポーライターはなぜ人気?ジッポーライターの特徴

ジッポーライターは、単なるライターを超えた「長く愛されるアイテム」として世界中で人気を誇ります。その理由は、優れた機能性、耐久性、独自のブランド価値にあります。ここでは、ジッポーライターが長年愛される理由とその特徴を紹介します。

1. 優れた耐久性と永久保証
ジッポーライターの最大の特徴は、その耐久性と「It works or we fix it free(壊れたら無料で修理)」の生涯保証制度です。機能的な故障に対しては、使用年数を問わずZIPPO社が無償で修理を行います。この保証制度は、ジッポーの高い品質と信頼性を象徴しており、一生モノとして使い続けることができます。

2. 使い捨てではなくメンテナンス可能
ジッポーライターは、オイル・フリント(発火石)・芯を交換することで長期間使用できるのが特徴です。定期的なメンテナンスを行うことで、新品同様の状態を維持できるため、一度購入すれば長く愛用できます。使い捨てライターとは異なり、交換可能な部品を備えているため、長く愛用したいと考えるユーザーにも人気があります。

3. 風に強い耐風設計
ジッポーライターは、ウィンドガード(防風ガード)を搭載しており、強風の中でも安定した火を灯すことができます。そのため、キャンプや登山などのアウトドアシーンや、屋外での使用に適しています。どんな環境でも確実に着火できる点が、多くのユーザーに支持されています。

4. 独特の操作感と「カチッ」という開閉音
ジッポーライターは、キャップと本体がヒンジ(蝶番)で一体化されており、片手で簡単に開閉・着火できる設計になっています。また、キャップを開ける際の「カチッ」という独特の音は、ジッポーライターの象徴的な要素のひとつです。

5. 豊富なデザインとコレクション価値の高さ
ジッポーライターは、シンプルな無地モデルから、アーティストとのコラボレーションデザイン、企業の販促用カスタムモデルまで多彩なデザインを展開しています。さらに、底面には製造年を示す刻印が施されており、ヴィンテージモデルや限定モデルはコレクターのアイテムとして高い価値を持ちます。特に、戦争時代のモデルや企業ロゴ入りのデザインは、コレクターの間で人気があります。

6. 映画・音楽・文化との結びつき
ジッポーライターは、映画や音楽シーンで頻繁に登場することで、アイコン的な存在になっています。過去にはロックコンサートにて、観客がジッポーの火を掲げる「ジッポーモーメント」が定着していました。さらに、ハリウッド映画やドラマでは、キャラクターの個性を象徴するアイテムとして登場し、そのブランドの知名度を高めています。

ジッポーライターは、耐久性・メンテナンス性・デザインの多様性・文化的価値など、さまざまな魅力を持つライターです。実用品としての機能性に加え、ブランドの信頼性やコレクション価値も兼ね備えており、時代を超えて多くの人々に愛されています。

出典:ZIPPO ジッポーの歴史
出典:Zippo Japan | お手入れの方法

ジッポーとオイルライターの違い

オイルを使用して点火するいわゆるオイルライターは、さまざまな機構や形状のものが世界中で製造されていますが、ジッポーはジッポー社製のオイルライターのみを指します。

つまり、ジッポーはオイルライターの一種ですが、オイルライターすべてがジッポーではないということになります。

ですからオイルライター全般を「ジッポー」と呼ぶのは誤りですが、ジッポーは米国をはじめ世界中で広く普及し、オイルライターの代名詞となりました。そのため、オイルライター=ジッポーと認識する人が後を絶たないのは不思議なことではないかもしれません。

出典:ZIPPO ジッポーの歴史

オイルライターとは

オイルライターは、オイルを燃焼として着火するライター全般のことです。

一般的には、ライターの内部に仕込んである小さな火打石(フリント)を、回転式のヤスリをこすることで生じた火花を利用し、オイルをしみ込ませた芯に引火させて着火する仕組みです。

燃焼とともにオイルを消耗するため、オイルライターを使い続けるには定期的にオイルを補充する必要があります。

ジッポーライターの基本的な使い方

ジッポーライターは、オイル燃料を芯に吸わせて、フリント(発火石)とホイールの摩擦によって火花を発生させ、芯に着火する仕組みになっています。以下の手順で正しく使用できます。

① オイルを入れる
ジッポーライターはオイル式のため、定期的に燃料補充が必要です。
1. キャップを開けて、インサイドユニットを本体(ケース)から取り出す。
2. インサイドユニットの底部にあるフェルトパッドをめくる。
3. ジッポー純正オイルを綿にしみこませるように注ぐ。
・綿が飽和するまでゆっくり注入する。
・入れすぎるとオイル漏れの原因になるので注意。
4. フェルトパッドを戻し、インサイドユニットをケースに戻す。

② 着火する
1. キャップを開ける。
・開閉時の「カチッ」という音がジッポーの特徴。
2. ホイールを親指で回転させる。
・摩擦によってフリントから火花が出る。
3. 芯に火がつくと、ライターが点火される。

③ 消火する
1. キャップを閉じる。
・ジッポーはガスライターのようにボタンを離しても火は消えないため、手動でキャップを閉じる必要がある。
2. 火が完全に消えたことを確認する。

④ メンテナンス
ジッポーライターは長く使用するために、定期的なメンテナンスが必要です。
・オイルの補充:火がつきにくくなったら補充。
・フリントの交換:ホイールが回っても火花が出ない場合、フリント(発火石)を交換。
・芯のメンテナンス:芯が燃え尽きた場合は、新しい芯に交換。

ジッポーライターは、適切なメンテナンスを行えば長く愛用できるライターです。使い捨てではなく、修理やパーツ交換が可能なため、環境にも優しいアイテムといえます。

出典:ZIPPO JAPAN ジッポーライターとは?
<関連記事>
ジッポー(ZIPPO)・オイルライターへのオイルの入れ方・頻度・メンテナンス方法を解説

ジッポー・オイルライターの付け方

ここでは、ジッポーオイルライターの付け方を解説します。

ステップ1:オイルライターにフリント、芯、オイルなどがセットされているか確認します。一般的には購入した時点でフリントや芯がセットされているのが普通ですが、これらは消耗品ですので、定期的な交換が必要です。また、オイルが充填されていないと着火できないため、オイルもまめに補充しましょう。

ステップ2:オイルライターのキャップを開き、回転ヤスリ(ホイール)を親指で回転させて着火します。

ステップ3:消火する場合は、ライターに火が点いている状態でキャップを閉じます。

出典:ZIPPO JAPAN ジッポーライターとは?

ジッポー・オイルライターへのオイルの入れ方

次に、オイルライターにオイルを補充する手順を説明します。

ステップ1:ライターのキャップを開き、インサイドユニットをケースから引き抜きます。またインサイドユニット底部にあるフェルトパッドをめくります。

ステップ2:オイル缶の注入口を綿にあてがい、ゆっくりとオイルを注入します。オイルが綿に染み出てきたら注入を止めます。オイルを入れすぎるとインサイドユニットからオイルがあふれてしまうので、補充しすぎないよう気を付けましょう。

ステップ3:インサイドユニットをケースに戻し、キャップを閉じたら完了です。

出典:ZIPPO JAPAN オイルの注入方法

ジッポー・オイルライターの手入れのやり方

ジッポー・オイルライターを手入れする際は、次の手順で行いましょう。

ステップ1:オイルライターのキャップを開き、インサイドユニットをケースから引き抜きます。

ステップ2:綿棒にオイルをしみ込ませ、キャップ周りやケース内部のススやホコリなどの汚れをこすり落とします。

ステップ3:乾いた布を使い、インサイドユニット表面の汚れを拭き取ります。落ちにくい汚れは、布にジッポー社純正のオイルをしみ込ませて拭き取るといいでしょう。

ステップ4:インサイドユニットのホイール周りや防風ガード周り、フリント周りなどの細かい部分の汚れは、ピンセットや綿棒を用いて掃除します。

ステップ5:フリントと芯を確認します。フリントが摩耗して小さくなっている場合は、新しいものに交換しましょう。掃除した箇所のオイルが完全に乾いたら、インサイドユニットをケースに戻して完了です。

出典:ZIPPO JAPAN お手入れの方法

ジッポー・オイルライターの捨て方

ジッポーやオイルライターに使用されるオイルは、昭和二十三年法律第百八十六号 消防法では、第四類 引火性液体 四第二石油類に分類されます。

「第二石油類とは、灯油、軽油その他一気圧において引火点が二一度以上七〇度未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く」とされています。

ジッポーやオイルライターを処分する際は、各手順をしっかりと確認しましょう。

出典:消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)

ジッポー・オイルライターのオイルの抜き方

ジッポーやオイルライターを処分する際は、ライター内部に含まれているオイルをしっかりと使い切る必要があります。

しかしガスライターと異なり、オイルライターのオイルの抜き方について省庁や地方自治体から公的な解説は確認できません。オイルライターの処分を検討されている方は、各自治体に問い合わせるか、回収業者に処分を依頼すると良いでしょう。

<関連記事>
ライターのガス抜き方法とは。ガス抜きできない場合対処法も含めて徹底解説

ジッポー・オイルライターのゴミの分類・出し方

ジッポーやオイルライターは、主にフェルトパッドや綿、芯などの可燃部分と、インサイドユニットやケース、フリントなどの不燃部分で構成されています。

未使用のライターの場合、可燃部分は可燃ゴミに分類。使用済みの場合は不燃ゴミに分類したり、金属部分の不燃部分は不燃ゴミや金属ゴミとして分類されたりするのが一般的です。

ゴミの分別基準は地域により異なるため、各自治体のHPをご確認ください。

また、オイルライターを指定のゴミ袋に入れたり透明の袋に入れたりなど、ゴミの捨て方についてもお住まいの各自治体のHPにて必ずご確認ください。いくつか自治体のHPを参考に記載しますので参考にしてみてください。

参考サイト
・東京都福生市役所 有害ごみの出し方
・愛知県刈谷市役所 使用済みライター回収所一覧
・札幌市役所 ライターの排出ルールを変更しました(平成29年7月から)

(本記事は2024年10月時点の情報に基づき記載をしております)
(2025年4月17日更新)


<喫煙所マップとは>
たばこを吸う場所がないとお困りの方に。CLUB JTの「喫煙所マップ」を使いこなそう!


「たばこの2個持ち」は、新しいスタンダードへ

紙巻がいい。加熱式がいい。どっちもいい。
今の時代にあった喫煙ライフを。

▼「たばこの2個持ち」は、新しいスタンダードへ


CLUB JTの限定ライターや厳選ライターもおすすめ

多種多様な機構やデザインによる実用性とコレクション性の高さから、古今東西で愛されてきたライター。

これから新しいライターの購入を検討している方には、CLUB JTの限定ライターや厳選ライターがおすすめ。CLUB JTでは、レアな希少デザインからオーソドックスな王道ライターまで幅広く取り扱っています。

▼ CLUB JTの限定ライターや厳選ライターはこちら


▼ CLUB JT LINE公式アカウントとID連携をして、ドットギフト500マネーをゲットしよう!

最新の記事

焚き火の基本と愉しみ方 初心者でも安心!

アクセサリーいろいろ。

高級マッチの魅力を深掘り!選び方からオーダーメイドまで紹介

マッチのすべて。

香り付きマッチの魅力とは?選び方からおすすめの香りまで紹介

マッチのすべて。

よく読まれている記事

どれだけ知ってる? 「たばこ」にまつわることわざたち《前篇》

アクセサリーいろいろ。

加熱式たばことは?電子たばことの違いやニコチン・タールについて解説

アクセサリーいろいろ。

外食代が3,000円割引!飲食店応援「サポ食」プロジェクトとは?

喫煙所ガイド。
CLUB JT magazineへ