耶雲監督に聞く所作の裏側（中篇）
所作の裏側
Vol. 11
Special
耶雲監督に聞く所作の裏側（中篇）
更新日: 2020.07.08
「映画って本当にいいもんですね」
子どもの頃にテレビから聞こえてきた言葉を
まさか、自分が言われるとは思わなかった。
僕が、耶雲哉治監督が最初に撮った『百瀬、こっちを向いて。』を観たとき、その年代の少年だけが持つ心情が切ないほどリアルに描かれていると感じたのをよく憶えている。映画に出会うまでのことは前回の質問でよくわかったので、実際に映画を作るようになってからのことを聞いてみよう。
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耶雲監督に聞く所作の裏側（前篇）
「『百瀬、こっちを向いて。』では、男の子の気持ちと視線をカメラワークを使って表現したんです。中でも主役の女子高生が主人公の男の子の部屋にやってくるシーンはドキドキする大事な場面でした。その奔放な女の子は、主人公のことが好きなわけではない。しかし、そうとわかっていても普段自分が寝ているベッドに無邪気に女の子が座ったり寝転がっている姿に、思春期の少年の胸が高まらないはずがないですよね」